Module A(内部生産管理)は、EUの製品規制で使われる適合評価方式の一つです。PPWR(EU包装規則)は包装についてこの方式を採用しており、第三者認証機関(通知機関)による審査を経ずに、事業者自身の判断で適合を宣言できます。
「認証が要らない」の裏側
第三者機関の審査がないということは、適合しているかどうかを外部の目でチェックしてもらえないということでもあります。審査という工程が省略される代わりに、宣言内容が正しいことの立証責任はすべて事業者自身に残ります。適合宣言書(DoC)の3番の項目「単独責任の宣言」は、このModule Aという制度設計そのものを反映したものです。
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| どこかの機関に申請すれば適合証明がもらえる | 申請先という概念自体が存在しない。事業者自身が宣言する |
| 認証が不要なら技術文書も簡易でよい | 技術文書(Annex VII)の作成義務はModule Aでも変わらず存在する |
| 一度宣言すれば恒久的に有効 | 包装の仕様が変われば、DoCと技術文書の更新が必要になる |
背景の詳しい解説は第三者認証は要らない。Module A(自己宣言)の意味と、それでも残る責任にまとめています。
社内で押さえておく点
Module Aのもとでは、DoCへの署名が実質的に「認証機関の代わり」の役割を果たします。署名者が宣言内容を十分に理解しないまま押印する運用は避け、技術文書の内容を確認したうえで署名する社内フローを組んでおくことが実務上の備えになります。また、DoCの署名日以降に包装の仕様変更があった場合は、変更内容が軽微であっても、技術文書とDoCの整合性を保つために更新の要否を都度確認しておくことが望ましいです。
Module Aだと分析や試験も不要になりますか
不要にはなりません。PFASや重金属の含有確認など、専門的な試験は引き続き外部の試験機関に依頼することになります。Module Aが不要としているのは通知機関への申請という手続きだけです。
代行事業者に依頼すればModule Aの責任も移りますか
移りません。代行事業者が担うのは書式の整備や試験の手配であり、最終的な宣言の責任主体は自社のままです。