DoCはDeclaration of Conformity(適合宣言書)の略称です。PPWR(EU包装規則)の文脈では、包装がRegulation (EU) 2025/40に適合していることを、事業者自身の責任で宣言する1枚の文書を指します。第三者認証機関による審査を経ないModule A(内部生産管理)という適合手続のもとで作成されます。
何を記載するか
DoCに記載すべき10項目はAnnex VIIIで定められています。宣言書の固有番号、製造者の名称・住所、単独責任の宣言、包装の一意識別、宣言対象の記述、適合を宣言する規則の明記、適用した整合規格、通知機関情報(該当時)、補足情報、署名・場所・日付の10点です。記載例つきの解説は適合宣言書(DoC)の書き方にまとめました。
| 項目 | DoC | 技術文書(Annex VII) |
|---|---|---|
| 位置づけ | 宣言書そのもの | 宣言の裏付けとなる資料一式 |
| 分量 | 1枚 | 複数の資料をまとめたファイル |
| 記載事項 | Annex VIIIの10項目 | 素材構成・試験報告・サプライヤ証跡など |
実務上の注意
DoCは技術文書の要約という位置づけで作成すると、記載内容の不備を避けやすくなります。技術文書側で一次データを先に集め、その内容をDoCの各項目に転記する順番のほうが、後から矛盾が見つかったときの手戻りが少なくなります。DoCおよび技術文書は、単回使用包装で5年、リユース包装で10年の保管義務があり、当局からの求めに応じて14日以内に提出できる状態にしておく必要があります。
DoCと技術文書は同じものですか
別のものです。DoCは1枚の宣言書で、技術文書(Annex VII)はその宣言の裏付けとなる資料一式です。DoCだけを作成して技術文書を後回しにすると、当局から求められたときに裏付けを示せない状態になります。
DoCには第三者機関の署名が必要ですか
不要です。PPWRの適合手続はModule A(内部生産管理)で、通知機関の関与は基本的に不要です。そのかわり、宣言内容の正しさについて事業者自身が全責任を負います。