空隙率は、包装の外形が占める容積のうち、中身(内容物)が占めていない空間の割合を指します。PPWR(EU包装規則)Art.10が定める過剰包装の最小化を判定する際に使われる指標の一つです。
計算の考え方
空隙率は、包装の外形寸法から求まる容積と、内容物の寸法から求まる容積の差分をもとに、算術で計算できます。緩衝材や仕切りが多く、外箱に対して内容物が小さいほど空隙率は高くなります。海外のPPWR対応SaaS事業者が空隙率の計算機能を後から追加した例があり、これは実務でこの計算に困っている事業者が多いことの裏付けとも読めます。
| 場面 | 内容 |
|---|---|
| 過剰包装の最小化(Art.10) | 空隙率が高いほど、包装の設計見直しを求められやすくなる |
| 技術文書 | 最小化の設計根拠として、空隙率の算出根拠を記載する |
| 物流コスト | 空隙率が高いと輸送効率が下がり、コスト面でも見直しの動機になる |
技術文書での位置づけ
空隙率の算出根拠は、技術文書(Annex VII)の「最小化の設計根拠」の区分に含まれます。単に数値を記載するだけでなく、なぜその包装サイズを選んだのかという設計上の理由とあわせて示すことが求められます。緩衝材の量を減らせない事情(輸送中の破損防止など)がある場合は、その理由も記録しておくと、当局からの照会に対応しやすくなります。算出方法を社内で統一しておくと、担当者が変わっても同じ基準で数値を出せるようになります。
空隙率が高いと必ず違反になりますか
空隙率の数値そのものに一律の上限が定められているわけではなく、設計上の必要性が説明できるかどうかが問われます。輸送中の破損防止など合理的な理由があれば、その根拠を技術文書に記載しておくことが重要です。
空隙率はどの包装にも計算が必要ですか
Art.10の過剰包装最小化の対象になる包装であれば、算出しておくことが望ましいです。対象範囲の判断に迷う場合は、包装の仕様書をもとに試験機関や代行事業者に相談してください。