DRS(Deposit Return System、デポジット返還制度)は、飲料容器などに購入時点で預り金(デポジット)を上乗せし、消費者が使用済み容器を返却した際にその金額を払い戻す仕組みです。PPWR(EU包装規則)のAnnex XIIでは、一定の条件を満たす容器についてDRSへの参加、または同等の回収率達成が求められます。
対象になるかどうかの判定
DRSの対象になるかどうかは、容器の材質・容量・用途、そして販売される加盟国の制度設計によって変わります。加盟国によっては、EU規則の枠組みに加えて、独自にDRSを先行導入している国もあり、国ごとの制度の重なり方を確認する必要があります。
| 確認点 | 内容 |
|---|---|
| 容器の種類 | ペットボトル・缶など、飲料容器を中心に対象になりやすい |
| 容量 | 一定の容量範囲が対象になることが多く、業務用の大容量は対象外になる場合がある |
| 販売国 | 加盟国ごとに既存のDRS制度の有無や仕組みが異なる |
技術文書での扱い
DRSの対象性は、技術文書(Annex VII)の「ラベリング・DRS証跡」の区分に含まれます。対象になる容器では、返却対象であることを示す表示や、参加しているDRS制度の証跡を、技術文書の一部として保持しておく必要があります。
容器包装リサイクル法との違い
日本国内の容器包装リサイクル法には、EUのDRSに相当する預り金・払い戻しの仕組みはありません。識別表示を中心とした制度であるため、「国内で対応済みだから大丈夫」という判断はPPWRのDRS要件には通用しません。
自社の包装がDRSの対象かどうか、どこで確認できますか
容器の材質・容量・用途と、販売する加盟国の制度を照らし合わせて判定します。判断がつかない場合は、輸出先の加盟国の実施法令、または代行事業者に確認するのが確実です。
DRSに参加しないという選択肢はありますか
対象となる容器であれば、DRSへの参加、または同等の回収率を達成する代替手段のいずれかが求められます。何も対応しないという選択肢は基本的にありません。