PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル、Polybrominated Diphenyl Ethers)は、臭素系の難燃剤として、プラスチックハウジングや電子基板などに広く使われてきた化学物質群です。PBB(ポリ臭化ビフェニル)と同様、燃えにくくする効果がある一方、環境中での残留性や生体蓄積性が指摘され、EU RoHS指令をはじめとする規制で使用が制限されています。
RoHS指令での規制
EU RoHS指令(2011/65/EU)は、電気電子機器に含まれる特定有害物質10物質の一つとしてPBDEを規制しています。閾値は均質材料あたり0.1重量%です。PBBと同様、RoHS指令の制定当初から対象物質に含まれています。
POPs条約との関係
PBDEの一部(デカブロモジフェニルエーテルなど)は、ストックホルム条約(POPs条約)でも規制対象に含まれています。国際条約での規制とRoHS指令での規制は別々の枠組みですが、対象物質が重なる場合があり、どちらの規制根拠に基づく制限かを整理しておくと実務上わかりやすくなります。
代替品への移行
PBDEは難燃剤として広く使われてきましたが、規制強化に伴い、リン系難燃剤など他の系統の難燃剤への代替が進んでいます。ただし代替品自体にも新たな規制の動きがあるため、難燃剤を使用したプラスチック部品を扱う場合は、使用している難燃剤の種類を正確に把握しておくことが重要です。
PBDEは現在も使われていますか
RoHS指令の対象物質であるため、電気電子機器では原則として使用できません。代替として、リン系難燃剤など他の系統の難燃剤への切り替えが進んでいます。
PBDEとPOPs条約の関係を教えてください
PBDEの一部(デカブロモジフェニルエーテルなど)は、ストックホルム条約(POPs条約)でも規制対象に含まれています。RoHS指令とは別の国際条約に基づく規制です。
リサイクル材での注意点
過去に製造された電子機器由来のリサイクル樹脂には、規制強化以前に使われていたPBDEが残留している可能性があります。リサイクル材を使用する製品では、通常の原材料以上に丁寧な含有化学物質調査が求められます。