chemSHERPAがRoHS適用除外コードの自動変換に対応に関連するイメージ写真

規制改正の速報

chemSHERPAがRoHS適用除外コードの自動変換に対応

除外コードの番号が変わったのに、ツール側が追いつかない。その状態が2026年9月8日に解消されました。

2026年9月8日、chemSHERPAにEU RoHS適用除外コードの自動変換機能が実装されました。遵法判断情報で除外コードを選ぶ場面で、改番前のコードが現行のコードへ読み替えられるようになります。

地味な変更に見えますが、遵法判断情報の入力をしている人にとっては差戻しの発生源がひとつ減ります。

なぜ変換が必要になったのか

2025年に、EU RoHS指令(2011/65/EU)の適用除外項目を改正する委任指令が3件公布されました。このとき、既存の除外コードに枝番が付いたり、新しいコードが起こされたりしています。

委任指令対象除外コード新しい期限
(EU) 2025/2364鋼・アルミニウム・銅合金中の鉛6(a), 6(a)-I, 6(b), 6(b)-I, 6(b)-II, 6(c)2027年6月30日
(EU) 2025/1802高融点はんだ中の鉛7(a) と、新設の 7(a)-I〜VII2027年末
(EU) 2025/2363ガラス・セラミック部品中の鉛7(c)-I, 7(c)-II と、新設の 7(c)-V, 7(c)-VI2027年末
2025年公布の委任指令3件と、影響する除外コード

3件とも2025年12月11日に発効し、加盟国の国内法化期限は2026年6月30日、適用開始は2026年7月1日です。つまり2026年7月以降に作るデータは、新しい体系のコードで書かれていなければなりません。

なお (EU) 2025/1802 については、EUR-Lexのメタデータが官報掲載・発効とも2025年12月11日としているのに対し、JEITAの解説は「11月21日公布」としており、記載が食い違っています。本サイトではEUR-Lexの日付を採っています。この食い違いの経緯はRoHS適用除外項目の期限が2027年に集中しているに書きました。

実務では、どの場面で効くのか

効く場面は2つです。

ひとつは、自社が過去に作ったデータの再提出です。旧コードのまま保存してあるchemSHERPAデータを開いて更新する際、コードの手直しを自分で調べなくてよくなります。改番の対応表を社内のExcelで持っていた会社は、その表の役目が小さくなります。

もうひとつは、取引先から受領した既存データの読み替えです。上流のサプライヤーが旧コードのまま回答してくることは、これからも当分続きます。受け取る側でツールが読み替えてくれるなら、いちいち差し戻して作り直させる必要が減ります。

ただし、差し戻すかどうかは自社の受入基準の問題です。ツールが変換できることと、社内手順で旧コードを許容してよいことは別の話になります。受入基準を持っているなら、今回の変更に合わせて一度読み直しておくほうがよい。

除外コードそのものの期限は動いていない

変換機能は入力の手間を減らすだけで、期限を延ばすものではありません。上の表のとおり、鉛関係の主要な除外は2027年6月30日または2027年末で切れます。更新申請は新しい期限の18か月前までに出す必要があるため、2027年6月30日期限のものは逆算するとすでに時間がありません。

自社が今どの除外コードに頼っているかを把握していない会社は少なくありません。まずは遵法判断情報で除外を選んでいる品目を抜き出すところからになります。手順はRoHS指令の制限10物質と閾値と、前掲の2027年の記事に分けて書いています。

未確認

自動変換の対象となるコードの範囲、変換のタイミング(ファイルを開いた時点か、保存時か)、そして過去に作成済みのデータへ遡及して適用されるのかどうかは、本記事の参照日時点で確認できていません。既存データの一括変換を前提にした運用を組む前に、ツール付属の説明資料で挙動を確かめてください。

旧コードで作ったデータは作り直しになりますか

作り直しが必要かどうかは、提出先の受入基準によります。ツール側が読み替えるとしても、受け取る側が新コードでの提出を求めているなら、その求めが優先されます。再提出の予定がある品目から順に新コードへ寄せていくのが現実的です。

自動変換に対応したツールのバージョンはどれですか

本記事の参照日時点で公開されている最新のデータ作成支援ツールは V2R1.03.0(日本語版・中国語版が2026年4月24日、英語版rev.1が5月1日)です。9月8日の機能実装がこの版への追加なのか、別途の配布なのかは確認できていません。使用中の版で除外コードの選択画面を開き、挙動を確かめてください。

日本国内向けの製品にも関係しますか

EU RoHSの適用除外コードなので、EU市場に出す製品の遵法判断情報が対象です。ただしchemSHERPAは仕向地を問わず同じ様式で流通します。国内取引先から求められた場合でも、様式上は除外コードの欄が存在します。自社が何を管理対象にするかの線引きは自社は何を管理すればいいのかを参照してください。

  • 速報
  • chemSHERPA
  • RoHS
  • 適用除外