PFAS(Per- and polyfluoroalkyl substances、有機フッ素化合物)は、炭素とフッ素の結合を持つ化学物質の総称です。対象となる物質は1万物質を超えるとされ、環境中でほとんど分解されないことから「永遠の化学物質(forever chemicals)」とも呼ばれます。撥水・撥油性やフッ素樹脂の特性を活かして、調理器具のコーティング、消火剤、半導体製造、繊維加工など幅広い用途で使われてきました。
EUでの包括規制の検討
EUでは、オランダ・ドイツ・デンマーク・ノルウェー・スウェーデンの5カ国が2023年1月にECHAへ制限提案を提出し、PFAS全体(1万物質超)を対象にした包括的な規制が検討されています。2026年3月2日にRAC(リスク評価委員会)が最終意見を採択、同月10日にSEAC(社会経済分析委員会)が草案意見に合意、同月26日に両委員会の意見が公表され、60日間のパブリックコンサルテーション(5月25日締切)が行われました。RACは全面禁止がより有効との立場、SEACは全面禁止は比例性の観点で妥当でない可能性が高く用途別の除外を支持する立場を示しており、SEACの最終意見・委員会への提出は2026年末頃が見込まれています。移行期間の具体的な年数は2026年9月時点で本サイトでは確認できていません。
未確認
EU PFAS規制の移行期間の具体的な年数、および最終的な規制の発効時期は2026年9月時点で確定していません。
日本での規制
日本では、PFHxS関連物質が化審法の第一種特定化学物質に指定され、2026年6月17日に施行されました。PFOSは2010年、PFOAは2021年に、すでに第一種特定化学物質に指定されています。また、水道水質基準として、PFOSとPFOAの合計値50ng/Lが2026年4月1日から施行されています。
米国での規制
米国では、TSCA(有害物質規制法)第8条(a)(7)に基づく報告義務が2026年4月13日に発効し、事業者は2027年1月31日または後続規則の発効後60日のいずれか早い時期から報告を開始することになります。またミネソタ州の「Amara's Law」やメイン州の段階的施行規制など、州レベルでの規制も進んでいます。
PFASとPFOS・PFOAはどう違いますか
PFASは1万物質を超える化学物質群全体を指す総称で、PFOS・PFOA・PFHxSはその中の代表的な個別物質です。個別物質ごとに規制の進み具合が異なります。
PFASを含む製品は2026年9月時点ですぐ使えなくなりますか
物質・用途によります。PFOS・PFOAなど一部の物質はすでに規制対象ですが、PFAS全体を対象にしたEUの包括規制はまだ審議段階です。個別物質の規制状況を確認する必要があります。