TSCA(Toxic Substances Control Act、有害物質規制法)は、米国で流通する化学物質の製造・輸入・使用・廃棄を規制する連邦法です。EPA(米国環境保護庁)が運用しており、新規化学物質の届出審査や、既存化学物質のリスク評価・規制など、化学物質のライフサイクル全体を対象にしています。
PFASの報告義務
TSCA第8条(a)(7)に基づき、PFASを製造・輸入した事業者に対する報告義務規則が定められました。この規則は2026年4月13日に官報掲載・同日発効しており、事業者は2027年1月31日、または後続規則の発効後60日のいずれか早い時期から報告を開始することになります。報告期間は原則6か月ですが、小規模な輸入事業者については12か月の期間が設けられています。
州レベルの規制との関係
TSCAは連邦レベルの規制ですが、米国ではこれとは別に、州ごとに独自のPFAS規制が進められています。ミネソタ州の「Amara's Law」では2026年9月15日以降、毎年2月1日を期限とする報告義務が課され、2032年までに非必須用途でのPFAS全廃を目指しています。メイン州でも2026年・2029年・2032年・2040年と段階的な施行スケジュールが定められています。米国向けに製品を輸出する事業者は、連邦レベルのTSCAと、輸出先の州ごとの規制の両方を確認する必要があります。
未確認
ミネソタ州・メイン州以外の州でのPFAS規制の詳細、および今後追加される可能性のある州規制については、2026年9月時点で本サイトでは網羅的な確認ができていません。
実務での確認ポイント
TSCA第8条(a)(7)の報告義務は、PFASを「製造」または「輸入」した事業者を対象にしています。製品にPFASを含む部品を輸入している場合も対象になり得るため、自社の輸入活動がこの報告義務の対象に該当するかどうかを、報告開始時期(2027年1月31日)までに確認しておく必要があります。
TSCAのPFAS報告義務はいつまでに対応が必要ですか
報告規則自体は2026年4月13日に発効していますが、実際の報告開始は2027年1月31日、または後続規則の発効後60日のいずれか早い時期からです。小規模輸入事業者は報告期間が12か月に延長されます。
TSCAだけ対応していれば米国向け輸出は問題ありませんか
不十分な場合があります。ミネソタ州やメイン州のように、連邦法のTSCAとは別に独自のPFAS規制を定めている州があるため、輸出先の州の規制もあわせて確認する必要があります。