ESPR(Ecodesign for Sustainable Products Regulation、持続可能な製品のためのエコデザイン規則)は、EU域内で流通するほぼすべての物理的な製品を対象に、環境面での持続可能性に関する要求事項を段階的に導入していく枠組みを定めた規則です。従来のエコデザイン指令が主にエネルギー関連製品を対象にしていたのに対し、ESPRは対象範囲を大幅に拡大しています。
DPPとの関係
ESPRは、DPP(デジタル製品パスポート)の法的根拠になっている規則です。製品ごとの情報をデジタルで参照できるようにするというDPPの仕組みは、ESPRのもとで対象製品カテゴリーごとに順次導入されていく計画になっています。ただし、どの製品カテゴリーにいつからDPPが義務付けられるかについては、製品ごとの委任法令(デリゲート法)で個別に定められる仕組みのため、対象製品カテゴリーやスケジュールの詳細は2026年9月時点でも順次確定していく段階にあります。
対象になる要求事項
ESPRが定める要求事項には、耐久性、修理可能性、再利用可能性、アップグレード可能性、リサイクル材の使用比率、カーボンフットプリント・環境フットプリントの申告などが含まれます。どの要求事項がどの製品カテゴリーに、いつから適用されるかは、製品カテゴリーごとの委任法令によって個別に定められます。
未確認
ESPRのもとでの製品カテゴリー別の適用スケジュールは、2026年9月時点でも順次確定していく段階にあり、本サイトでは全カテゴリーを網羅した最新の確定スケジュールを再確認できていません。自社製品が対象になるかは、該当する委任法令を個別に確認する必要があります。
実務での注意点
ESPRは「規則」であるため、EU加盟各国が国内法に転換する必要がある「指令」とは異なり、原則としてそのままEU域内で直接効力を持ちます。自社製品が対象製品カテゴリーに含まれることが確定した段階で、要求事項への対応を計画的に進める必要があります。
ESPRはすべての製品にすぐ適用されますか
すぐにではありません。製品カテゴリーごとに委任法令で個別に要求事項と適用時期が定められる段階的な仕組みです。自社製品がどのカテゴリーに該当し、いつから対象になるかを確認する必要があります。
DPPはESPRとは別の制度ですか
別の制度ではなく、ESPRのもとで導入される仕組みの一つです。ESPRが全体の法的枠組み、DPPはその中で製品情報を伝達するための具体的な手段という関係にあります。