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費用と相場

chemSHERPA作成代行の費用相場

「1件」「1成果物」という単位の違いを揃えないまま金額を比べると、実質の単価を見誤ります。

chemSHERPAデータの作成を自社で行わず外部に委託する場合の費用は、依頼先によって単価と体制が異なります。今回、実際に2社のサービスページを確認しました。

確認できた2社の価格と体制

サービス単価標準納期特徴
エコハーツ「書類作成代行サービス」4,500円(税抜)〜/成果物約2週間(実際は1週間程度のことも)CMP・IMDS・JAPIAシート・紛争鉱物・非含有保証書まで幅広く対応
オーバル「出せる!ケムパス便」5,000円(税抜)〜/成果物5営業日(最短3営業日)事前の無料見積もり確認あり、修正は原則1回まで
chemSHERPA作成代行の実額(2026年9月時点確認)

エコハーツの書類作成代行サービスは、1成果物あたり4,500円(税抜)からで、通常納期は約2週間だが、多くの場合は1週間ほどで対応しているといいます。対応可能な書類はchemSHERPA-AI/CIだけでなく、CMP・IMDS・JAPIAシート、紛争鉱物関連データ、非含有保証書まで幅広く、SDSやミルシートなどの根拠資料から遵法判断を含めて作成してくれます。料金プランはスポット注文・継続注文・年間契約の3種類から選べます。

オーバルの「出せる!ケムパス便」は、1成果物あたり5,000円(税抜)からで、標準納期は5営業日、必要な情報が揃っていれば最短3営業日での納品にも対応します。手元にあるchemSHERPA・SDS・PDFやExcel資料をもとにデータを作成し、不足情報があれば依頼元に確認するサポート体制になっています。正式依頼の前に、作成可否・見積もり・納期を無料で確認できる仕組みがあるのも特徴で、納品後の修正は原則1回まで対応します。サプライヤーへの依頼・催促まで委託したい場合は、別サービス(授受管理サービス)と組み合わせる必要があります。

この2社の価格(4,500円・5,000円)は、以前の社内調査で把握していた「エコハーツ4,000円〜」という数字より上がっています。料金改定があったのか、当時見ていたのが別のプランだったのかは判別できないため、依頼前に最新の見積もりを取ることをおすすめします。この記事の価格は2026年9月確認時点のものです。

「1件」の単位で実質単価が変わる

「1件」「1成果物」という単位の違いにも注意が必要で、部品点数が多い複雑な製品を1件として依頼する場合と、単純な部品を1件として依頼する場合とでは、実質的な単価が変わってきます。見積もりを比較する際は、対象製品の部品階層の深さ(製品→部品→材料の階層がいくつあるか)を先に伝えたうえで金額を出してもらう必要があります。

見積もり依頼のメールには、対象製品の部品点数・階層数・すでに揃っている根拠資料(SDS・ミルシート・分析データの有無)を書いておくと、ラボ側から精度の高い見積もりが返ってきやすくなります。逆にこれらを書かずに「chemSHERPAデータの作成をお願いします」とだけ送ると、後から追加見積もりが発生しがちです。

自社で作るか、代行に出すか

依頼件数と社内の作業工数次第です。月あたりの依頼件数が少なければ代行のほうが総コストは低くなりやすいですが、件数が多い場合は自社内製のほうが単価を抑えられる可能性があります。目安として、月の依頼件数が一桁台であれば代行、二桁を超えて継続的に発生するようであれば内製化の検討に入る、という切り替えラインで考えると判断しやすくなります。

見積もり依頼の書き方

見積もりの精度を上げるには、依頼メールに次の情報を含めておくと効果的です。対象製品名と品番、部品点数のおおよその数、階層の深さ(材料まで含めるか、部品単位で止めるか)、すでに保有している根拠資料の種類、希望納期です。これらを最初にまとめて伝えると、代行会社側が正確な見積もりを一度で提示しやすくなり、見積もりのやり取りに費やす往復の回数を減らせます。

逆に、これらの情報を伝えずに「まとめて何点かお願いします」とだけ依頼すると、代行会社側は保守的な(高めの)見積もりを出さざるを得ません。情報を出し惜しみすることが、結果的に見積もり金額を上げてしまうことがある点は覚えておく価値があります。

代行後の社内フロー

代行会社から成果物(chemSHERPAデータ)が納品されたら、そのまま顧客に提出する前に、社内で内容を確認する工程を挟むことをおすすめします。代行会社は依頼元から渡された資料をもとに作成しているため、資料自体に誤りがあれば、その誤りがそのまま成果物に反映されます。特に、部品構成表の版数が古いまま渡していないか、分析データの対象ロットが実際の出荷品と一致しているかは、社内で確認しやすいポイントです。

納品後の確認体制を決めておかないと、代行に出したことで逆に社内の目が届かなくなり、誤りに気づかないまま顧客に提出してしまうリスクがあります。確認担当者と確認項目をあらかじめ決めておくと、この種の事故を防げます。

継続契約に切り替えるタイミング

スポット注文で数回依頼したあと、依頼件数が月に数件のペースで継続することが見えてきたら、継続注文や年間契約への切り替えを検討する価値があります。多くの代行会社は、継続契約にすることで単価が下がる、あるいは優先的な納期対応を受けられるプランを用意しています。スポットのまま依頼を重ねると、そのつど見積もり確認から始まる分、社内の手間も増えます。依頼件数の実績を3〜6か月ほど記録しておき、月あたりの平均件数が見えてきた段階で、代行会社に継続契約の条件を相談してみるとよいでしょう。

複数の代行会社を併用する考え方

代行会社を1社に固定せず、複数社を併用する企業もあります。対応書類の幅が広いエコハーツのような会社と、納期の速さに強みがあるオーバルのような会社を、案件の性質に応じて使い分けるという方法です。急ぎの案件は納期の速い会社に、複雑な書類構成の案件は対応範囲の広い会社に、というように振り分けると、それぞれの強みを活かせます。ただし、複数社に依頼すると、進捗管理の窓口が分散するため、依頼台帳で「どの案件をどの代行会社に出したか」を必ず記録しておく必要があります。

発注前チェックリスト

発注前には、部品構成表の版数が最新か、SDSや分析データの対象ロットが実際の出荷品と一致しているか、希望納期がラボの標準納期内に収まっているかの3点を確認しておくと、発注後のやり取りが減ります。この3点は代行会社に依頼するたびに毎回確認する項目としてチェックリスト化しておくと、担当者が変わっても同じ精度で発注できます。

依頼件数が増えてきたときの判断軸

月あたりの依頼件数が増えてきた場合、すべてを代行に出し続けるべきか、一部を内製化すべきかの判断が必要になります。目安として、部品構成が単純な製品(階層が浅い製品)は内製化しやすく、階層が深く根拠資料の確認が煩雑な製品は代行に残す、という切り分け方が現実的です。全件を一律に内製化・代行のどちらかに寄せるのではなく、製品の複雑さに応じて使い分けることで、社内工数と代行費用のバランスを取りやすくなります。

価格改定の可能性を織り込む

今回確認した4,500円・5,000円という単価は、以前の社内調査時点より上がっていたことから分かるように、代行サービスの価格は改定されることがあります。年間契約を結ぶ際は、契約期間中の価格改定の有無や条件についても事前に確認しておくと、契約更新のタイミングで想定外の値上げに直面するリスクを減らせます。見積もりの有効期限も、発注のタイミングを検討する際に確認しておくべき項目のひとつです。

作成代行に出す前に、自社で何を揃えておく必要がありますか

部品構成表(BOM)、SDS(安全データシート)、可能であれば分析データ、ミルシートです。これらが揃っていないと代行会社側での確認作業が増え、費用が上がったり納期が延びたりします。

2社のうちどちらを選べばよいですか

対応書類の幅(CMP・IMDS・JAPIAシートまで含めたいか)を重視するならエコハーツ、納期の速さ(最短3営業日)と事前の無料見積もり確認を重視するならオーバルが選択肢になります。実際の判断は自社の依頼量と急ぎ度合いによります。

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