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検出限界(ND)とは

「ND=ゼロ」ではない、という分析結果の読み方を見ていきます。

検出限界とは、ある分析手法・分析機器を用いたときに、対象物質を検出できる最小の濃度のことです。分析結果でその物質が検出されなかった場合、報告書にはND(Not Detected、検出されず)と記載されます。

NDは「ゼロ」ではない

NDという表記は、「その分析手法の検出限界を下回る濃度だった」ことを意味しており、「まったく含まれていない(濃度ゼロ)」ことを保証するものではありません。検出限界は分析手法や分析機器によって異なるため、同じ検体でも、より感度の高い分析手法を使えば、これまでNDだった物質が検出される可能性があります。含有化学物質調査の結果を評価する際は、この違いを理解しておくことが重要です。

蛍光X線分析との関係

蛍光X線分析は、比較的簡易に多くの元素をスクリーニングできる分析手法としてよく使われますが、検出限界や定量精度は、より精密な分析手法(ICP発光分光分析など)に比べて劣る場合があります。蛍光X線分析でNDだったとしても、規制の閾値(たとえば0.1重量%)を判定するうえで十分な精度・検出限界を持つ手法かどうかを確認しておく必要があります。

実務での確認ポイント

取引先から届く分析結果にNDと記載されている場合、その分析手法の検出限界が、判定したい規制の閾値より十分に低いかどうかを確認することが重要です。検出限界が閾値に近い、あるいは閾値より高い分析手法でNDと判定されていた場合、実際には閾値を超えている可能性を見逃すおそれがあります。

NDと記載されていれば、その物質は含まれていないと判断してよいですか

分析手法の検出限界を下回る濃度だったことを意味するだけで、完全にゼロであることを保証するものではありません。検出限界が判定したい閾値より十分に低いかを確認する必要があります。

検出限界は分析手法によって変わりますか

変わります。同じ物質・同じ検体であっても、分析手法や分析機器によって検出できる最小濃度は異なります。判定に必要な精度を満たす手法を選ぶことが重要です。

定量下限との違い

分析結果には、検出限界のほかに「定量下限」という値が示される場合もあります。検出限界は物質の存在を検出できる最小濃度、定量下限はその濃度を正確な数値として測定できる最小濃度を指し、両者は同じ値ではありません。報告書を読む際は、どちらの数値が示されているかを区別して確認することが実務上重要です。

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